SOUNDTRACK REVIEW
UNDERWORLD
アンダーワールド

DIRECTED BY LEN WISEMAN/KATE BECKINSALE,SCOTT SPEEDMAN

MUSIC COMPOSED BY PAUL HASLINGER
LAKESHORE/LKS-33787
2003/10

　ヴァンパイアとウェアウルフとの抗争、そして、ヴァンパイアの王女とウェアウルフの男との許されない恋を描く、人間置いてきぼりのダークなアクション。スコアは元タンジェリン・ドリームのポール・ハスリンガー。これまでタンジェリン・ドリームとして『ニア・ダーク／月夜の出来事』など１０本以上に関わり、その後はグレアム・レヴェルのプログラマーとして活躍しながら、単独でも作品を担当。単独作品がリリースされるのは初めて。タンジェリン・ドリームの中にポップな感性を持ち込んだ人物だけに、最近流行のハードテクノなスコアになるかと思いきや、非常にオーソドックスなシンセスコア。メロディは極力廃し、無機的な環境音やノイズ、ショック音に単調なリズムが重なるような感じ。アクションシーンも同様にノイズとリズムの狂乱で、高揚感はない。あるいはすでに発売中のコンピレーション盤収録のSONGに任せたということか。単体で聴くには少しつらいものがある。なお、AGENT PROVOCATEURの歌を１曲収録。
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