SOUNDTRACK REVIEW

TEARS OF THE SUN
ティアーズ・オブ・ザ・サン

DIRECTED BY ANTONINE FUQUA/BRUCE WILLIS,MONICA BELLUCCI,TOM SKERRITT

MUSIC COMPOSED BY HANS ZIMMER
VARESE SARABANDE/302-066-457-2
2003/03

『トレーニング・デイ』の監督による特殊部隊物だが、少し毛色が変わっている。アメリカ人女性救出を命令されてアフリカに向かった特殊部隊シールズだが、当の女性医師は現地人を救うためにそれを拒む。人命優先か命令優先か。
 ジマー得意のアフリカ物でもあり、LEBO M、リサ・ジェラード、それにハーピストが参加している。ALL MUSIC COMPOSED BY HZとは書かれているが、ジマーが関わっていない、あるいは部分的な曲が7つで、ほとんどはアフリカ民族音楽パート。序盤はほとんどアフリカ民族音楽的な音楽で占められ、『ブラックホーク・ダウン』の延長線上にある。単独作が少ないことを考え合わせると、ここには燃えるジマーもメロディメーカーとしてのジマーも不在。ようやく最後の2曲で燃え系6分を含めて、ジマーらしさが出てくる。しかし、燃える6分もドラマ性が感じられない。サントラなのだからシーンの変化に応じてアクションシーンのスコアにも変化があるはずなのだが、それがない。ゴールドスミスなどとはまったく違う。ただのアクション映画でないのだから、もっと細かな演出が音楽にも求められるのではないだろうか。演奏はハリウッド・スタジオ・シンフォニー。
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