SOUNDTRACK REVIEW
THE SUM OF ALL FEARS
トータル・フィアーズ

DIRECTED BY PHIL ALDEN ROBINSON/BEN AFFLECK,MORGAN FREEMAN,JAMES CROMWELL

MUSIC COMPOSED AND CONDUCTED BY JERRY GOLDSMITH
ELEKTRA/62786-2

　トム・クランシー原作のジャック・ライアン・シリーズの１作『恐怖の総和』の映画化。原作の順でいくと、『パトリオット・ゲーム』→『レッド・オクトーバーを追え』→『今、そこにある危機』につながる。原作ではこの後、日米が戦争状態になり、ライアンは大統領になるが、この映画でのライアンは原作の設定よりも若い駆け出しになっている。今後独自の展開になるのか。
　監督も主役も音楽もそれぞれに違うシリーズだが、今回は『フィールド・オブ・ドリームス』などのフィル・アルデン・ロビンソン監督で、音楽はゴールドスミスという組み合わせになった。ゴールドスミスは久々に主題歌も担当し、ポール・ウィリアムズが歌詞、ヨランダ・アダムスが歌、トレヴァー・ホーンがプロデュースという豪華版。中東の核爆弾がキーになっているだけに得意の中東テイストも導入。主題歌のラテン語版をフィーチャーした２曲目のダイナミズムも良い。アコースティックギターをメインにした主題歌を聴いて懐かしく思うファンも多いと思うが、特徴的なのは７０年代のゴールドスミスが得意としたサスペンススコアを現在の音で再現したかのような引き締まったスコアだ。スカスカというのとは違う薄いオーケストレイション。しかし、密度は濃いという、これまでの音が鳴らしすぎだったと言わんばかりのそぎ落としたスコアである。聴き応えあり。
　主題歌２ヴァージョンの他、歌１曲とオペラ『トゥーランドット』から１曲収録。オペラはプロデュースがゴールドスミスになっているが、指揮は別人。恐らく映像とのマッチングに関わったのではないか。
  1. ペンペン：美しいメロディ、程よい緊張感、素晴らしいのひとこと。（2002/06/14）
  2. 黒羊：さくっと聴ける一枚。作曲賞はムリかな。何かの間違いで主題歌賞がノミネートされるかも。７０分ぐらいでもよかったかな。（2002/07/01）
  3. あじと：一人でこっそり聴いて悦にふけってます。（2002/07/03）
  4. 月見のＧ：映画の内容が内容だけに落着いた曲が殆どだったのが意外、何か以前の”エグゼクティブ・デジション”宜しく後で二枚組み完全盤が出そうな気が・・・（2002/07/29）
  5. 海星梨：予想通り冒頭で流れた“THE MISSION”。荘厳なコーラスが映像と見事にシンクロして抜群の効果を挙げていました。以降はサスペンス音楽メインですが、着実に緊迫した状況を描写しています。もし「日米開戦」作るなら次もジェリーさんでお願いしたいです。（2002/08/02）
  6. 月見のG：今日観て来ました。 他の方々が云われているいるとおり（2002/08/11）
  7. 月見のＧ：混声コーラスの曲をバックに核を搭載したハリアー機が撃墜されていくオープニングには涙が出そうになりました。何か先進国の平和を維持するために、無駄な破壊がどれだけ行われているのかと考えさせられました。（2002/08/13）
  8. ヒロポン：諸般の事情により給料日の本日漸くゲット、「ザ・ミッション」はジェリーが昨年のニューヨークテロの犠牲者にささげた鎮魂歌に違いなく涙なくして聴くことができませんでした。明日観てきます。（2002/08/17）
  9. じま：「スーパーボウルの会場に大統領到着〜入場」のシーンで流れるアメリカ国歌、えらいカッコイイです。出来たらアルバムに入れて欲しかったなあ…。（2002/11/01）
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