SOUNDTRACK REVIEW
SKY CAPTAIN AND THE WORLD OF TOMORROW
スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー

DIRECTED BY KERRY CONRAN/JUDE LAW,GWYNETH PALTROW,ANGELINA JOLIE

MUSIC COMPOSED AND CONDUCTED BY EDWARD SHEARMUR
SONY CLASSICAL/SK-92932
2004/ 9

　いきなり降ってわいたようなアナクロＳＦアクション大作である。しかも、この監督の兄弟がプロダクションデザインで、次回作はターザンの原作者としても有名なエドガー・ライス・バローズのスペオペ『火星のプリンセス』だというから根っからのＳＦファン（しかもオールドタイプの）なのは間違いない。敵ロボットのデザインはフライシャー兄弟のスーパーマンに出てきそう（『天空の城ラピュタ』のオリジナルともいえる）だし、敵の飛行機は羽ばたく（『デューン砂の惑星』のオーニソプターか）し、この手のファンにはたまらない。主人公はただの複葉機パイロット。ヒロインと軍の将校が美女。もう好きにやってくれい。オレはこれが好きなんだという監督のポリシーが感じられる。しかし、よくこんな企画が通ったな。
　大時代的な作品に相応しく、音楽は今時珍しいフルオケのみ（一部にコーラス）で高らかに鳴りまくる。とはいえ、そこはシャーマー。上品だ。ファンファーレ風のメインテーマもどこか控えめで、そこがヒーロー物としては物足りない。繰り返されるテーマは主人公の活躍シーンで鳴っているのだろうが、ここはもう少しパンチがあってもいい。まあ、頑張りは認めよう。愛のテーマはシャーマーらしくしっとりとしたメロディで好印象。注文はつけたいが、この時代錯誤なスコアは歓迎する。いや、この先を展望（『宇宙戦争』『キングコング』『火星のプリンセス』）すればアナクロがトレンドなのか？　なお、最後にジェーン・モンハイトの歌う"OVER THE RAINBOW"を収録（同時発売のソニー移籍第１弾アルバムのプロモも兼ねてるな）。

燃え度：＋
燃えコメント：今時これかいというアナクロさに萌え(^_^;)

■５：撃墜王
美
■４：エース級
Ｊ・ウィリアムズっぽいマーチがなかなかヨロシイのでは？
■３：ベテラン
飛びます！飛びます！
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