SOUNDTRACK REVIEW

THE RESCUERS DOWN UNDER
ミス・ビアンカの大冒険/ゴールデンイーグルを救え!

DIRECTED BY HENDEL BUTOY & MIKE GABRIEL

MUSIC COMPOSED AND CONDUCTED BY BRUCE BROUGHTON
WALT DISNEY RECORDS/60759-7

 原作はネズミの国際救助隊のエース、ミス・ビアンカを主人公にした児童ファンタジーのシリーズで、1975年にディズニーでアニメ1作目が製作され、2作目のこれは映画のためのオリジナル脚本。セルビデオが出ているので機会があれば観る事をお薦めする。ディズニーがCGを導入し始めた初期作品だが、それ以上に宮崎アニメの影響が顕著に表れているのが興味深い。さらに珍しいのはディズニーアニメに必ずあった(最近はないものもあるが)ミュージカルシーンが一切ない事。この辺りも日本のアニメの影響を感じるところだ。
 さて、音楽はブロートンの最高傑作のひとつだ。オーストラリア(原題のDOWN UNDERとはオーストラリアを指す)の民族楽器ディジェリドゥなどを使ったフルオケの雄大な、そして、ブロートンらしい心優しいスコア。タイトルバックの激しいリズムで大自然を描写するオープニングは最高である。さらにメインテーマ、憎々しげな悪役(声はジョージ・C・スコット!)のテーマなど聴き所は多い。もちろん、ディズニーならではのコメディタッチもきちんと押さえている。テーマのひとつとして1作目の救助隊のテーマもちらっと顔を見せるのはシリーズとしては嬉しい配慮だろう。
 左が再発、右が公開当時かなり少数だけしか発売されなかった幻のCD。再発されるまでは$125程度で取引されていた。なお、再発盤には1作目の挿入歌が3曲ボーナスとして収録されている。
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