SOUNDTRACK REVIEW
THE PEACEMAKER
ピースメーカー

DIRECTED BY MIMI LEDER/GEORGE CLOONEY,NICOLE KIDMAN

MUSIC COMPOSED BY HANS ZIMMER
DREAMWARKS/DRMD-50027

　スピルバーグとゲフィンの新たな会社ドリームワークスの第１作目である。レコードレーベルまでドリームワークス（発売はユニヴァーサル）。音楽は久方ぶりに単独クレジットのハンス・ジマーである。このところ共同担当が多く、曲目も多くなっていたが、今作では５曲５４分という以前のスタイルに戻った（但し、１曲だけGAVIN GREENAWAY作曲）。もちろんジマー組が脇を支えている。
　もう１曲目からジマー節全開。オケにシンセに男性コーラス。これでもかと叩きつけるホーンとパーカッションセクション。『ザ・ロック』もよかったけど、やっぱり共同作品のせいかジマーらしくない部分も聴かれたので、やはりジマーはこうでないといけない。基本的にジマーのアクション音楽は刻むリズムよりも見得とはったりの世界なのだと思う。上手く表現できないけど。そして、オーバーなほどのフィルムスコアリング。今回も恐らく時間を計算して作っているだろうと思わせる描写が続く。舞台がサラエヴォなので、それにあわせた雰囲気も時折顔を出し、平和を祈るような静かな曲など聴き所は多い。GREENAWAYの２曲目もジマーらしさを出した激しいアクションスコア。画面が音楽に負けるんじゃないかと心配になる。いや、実に３分の１以上は休まる暇のないほど唸りまくるのだ。一体どんな映画なんだ？　とにかくジマーのアクションスコアにしびれたいなら文句なしにお薦め。
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