SOUNDTRACK REVIEW

LIONHEART

DIRECTED BY FRANKLIN J.SCHAFFNER/ERIC STOLTZ,GABRIEL BYRNE

VARESE SARABANDE/VCD-47282・VCD-47288

 現在のところ、ゴールドスミスの作品では唯一、単一作品で2枚のアルバムが発売された作品である。それだけでトップに持ってくる価値があるのだが、スコアがまた素晴らしい。これまでのゴールドスミス作品のすべてが詰まっているといっても過言ではない。ミクロス・ローザ譲りの雄大さや力強さ、さらにはバーナード・ハーマンに比肩する緊張感、ロマンス、アクション……。映画は盟友フランクリン・J・シャフナー監督の遺作なのだが、評価は"BOMB!"と最低である。確かに、面白くない映画だったが、スコアに関しては聴くだけの価値がある。ただ、中世歴史物にシンセを使ったという点で、個人的に違和感が残る。フルオーケストラのみで表現して欲しかったものである。オケも今一歩上手いとはいえない。しかし、後年『トゥルー・ナイト』でその望みは達成される。
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