SOUNDTRACK REVIEW
THE IRON GIANT
アイアン・ジャイアント
DIRECTED BY BRAD BIRD
MUSIC COMPOSED AND CONDUCTED BY
MICHAEL KAMEN
VARESE SARABANDE/302-066-062-2
批評家には絶賛されながら、宣伝のミスなどでまったく客が入らず、制作費すら回収できなかったという不遇の名作（と言ってしまおう）。国際アニメーション・フィルム協会が選出するアニー賞で前代未聞の１５部門ノミネートされ、主要９部門を受賞したというのだから名作と呼んでも問題はないだろう。同時期に『バグズ・ライフ』、『ターザン』、『サウス・パーク』、『プリンス・オブ・エジプト』があったのだから、ますます凄い。
話は宇宙からの巨大ロボットと少年の交流。それに巻き込まれる大人たち、軍隊――どこかで聞いたような話である(^_^;) が、それをこれほど上手く表現するとは。
スコアはマイケル・ケイメン。なんとチェコ・フィルを率いての録音である。久々に派手なスコアで、これまでの彼の要素がほとんど入っていると言っても良い。アニメは初めてだと思うが、子供向けだからといって手を抜いていないのはさすがというところか。メインのメロディが希薄なのはマイナスだが、映画を観ていると各場面を上手くサポートしているのがわかる。これがケイメンの手法だと考えるしかないのだろう。
なお、ラストにシークレットトラックとして劇中に流れる"DUCK AND COVER"が収録されている。
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