SOUNDTRACK REVIEW
エターナル・アルカディア
MUSIC COMPOSED BY
蓑部雄祟＆前田龍之
ENTERBRAIN
ドリームキャスト用ＲＰＧのサントラ。生楽器は最初と最後の２曲だけだが、全体に渡って曲がいいのと、テーマを上手く消化できているという点で評価できる。ＤＣの音源をフルに生かした音は非常に良く鳴っている。それだけではなく、ゲームのＢＧＭという点でも非常にレベルの高い演出を行っている。地域毎にテーマがあり、移動中のテーマが地域テーマとからみ合って変化していくという技はゲームならではの演出である。さらに戦闘シーンでは状況の変化に応じて音楽が次第に切り替わる。ＣＤの音源を垂れ流す安易なゲームが多い中で、ここまで音楽演出をしてくれた事は特筆すべきだ。特におもしろくもないサントラを高い値段で売る前に演出効果を考えるべきだ。いや、そんな事など実はどうでもいいのだ。ここ数年間にクリアした中ではゲームとして最高レベル。サントラとしても文句の付け所なし。やりなさい――って、ここはゲームレビューのページではないのだが、ついでなんで書いておこう。サブキャラに誰も不要な者がいない。テンポの速さとダレ場のなさ。ベタな設定と物語をここまで堂々とやる清々しさ。キャラの表情変化の多彩さ。上げればきりがないが、ここまで作り込んだ世界の存在感には感服する。いや、アイカとファイナが最高なのだ。萌えて理性をなくした人間に理屈は通らんな。全面的にオレの負け。
ちなみに雑誌《ファミ通》を出しているエンターブレイン（旧アスキー出版部）のＣＤレーベルなのだが、まだ一般の流通に乗っていないので、マンガ関係の書店にしか置いていない。
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