SOUNDTRACK REVIEW
BLESS THE CHILD
ブレス・ザ・チャイルド

DIRECTED BY CHUCK RUSSELL/KIM BASINGER,JIMMY SMITH,CHRISTINA RICCI,RUFUS SEWELL,IAN HOLM

MUSIC COMPOSED BY CHRISTOPHER YOUNG
GNP CRESCENDO/GNPD-8066

　聖書をモチーフにしたオカルトであろう。曲タイトルはラテン語になっている。ロンドン・メトロポリタン・オーケストラによる演奏に、ソロ・バリトンとコーラス、ボーイ・コーラスを加えたスコアは『エイリアン』を思わせる不気味な弦など、ゴールドスミスに触発されて映画音楽を志したヤングらしい部分が充分に聴ける。さらに特筆すべきはバリトンだろう。以前からコーラスなどを効果的に使っていたが、今回の不気味な低音で唸るように歌われるラテン語詩はかなり強烈。やはり、一番迫力があり、怖さを演出する楽器とは人の声である。アンダースコアに徹した地味な曲ばかりではなく、途中から前面にせり上がってくるような神々しい曲やアクションスコアもあり、これだけでヤングの特徴を味わえる。５曲５３分という凄い構成のせいもあるが、全体に聴く者にかなりの緊張を強いるのもいつものヤングである。正統派オカルトスコアとしても聞き応えあり。
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