SOUNDTRACK REVIEW
THE AVIATOR
アビエーター

DIRECTED BY MARTIN SCORSESE/LEONARDO DiCAPRIO,CATE BLANCHETT,KATE BECKINSALE,ALEC BALDWIN,JUDE LAW
MUSIC COMPOSED AND CONDUCTED BY HOWARD SHORE
DECCA/B0003979-02
2005/01

　大富豪にしてハリウッドのプロデューサーであったハワード・ヒューズが飛行機にかける情熱を描いた伝記映画。スコアはスコセッシ監督の前作『キング・オブ・ニューヨーク』で既製曲ながら自作を使用されたショア。今回はオリジナルだ。とはいえ、このスコアには驚いた。１曲目でＣＤを間違えたかと思ったくらいにクラシック。クラシックスタイルの映画音楽ではなく、まさにバロック的なクラシック曲である。大ざっぱにはドラマ部分がクラシックで、飛行機や映画関係のシーンになると映画音楽らしくなる。クローネンバーグ作品に通じる不安を煽るストリングスもあれば、パーカッションがちょっと派手なスコアもあり、メインテーマもこっそりと自己主張する。なかなか印象が定まらないアルバムである。こりゃ映画観ないとわからんな。オケは手兵ロンドン・フィルではなく、ベルギーのフランドル放送管弦楽団。HDCD仕様。ゴールデングローブ賞ノミネート。なお、スコアの収録されていないコンピレーション盤もソニーから発売されている。
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