ANASTASIA

ANASTASIA
アナスタシア

DIRECTED BY DON BLUTH

MUSIC SCORE COMPOSED AND CONDUCTED BY DAVID NEWMAN
ATLANTIC/83053-2

　２０世紀フォックスが贈る大作アニメーション『アナスタシア』のサントラです。物語は何度か映画化されているアナスタシア王女（と推測される女性）の数奇な運命をアニメとしてファンタジックな要素を取り入れて描いたもの。ディズニーに対抗するために当然ながらミュージカル仕立てになってます。監督は『ニムの秘密』や『アメリカ物語』などのドン・ブルース。ミュージカルパートの作詞LYNN AHRENS、作曲STEPHENFLAHERTY、それとは別にスコアをディヴィッド・ニューマンが担当。全１７曲中、６曲をニューマンが担当してます。父であるアルフレッド・ニューマンが同じ題材で『追想』を担当している事を考えると不思議な気になります。
　ミュージカルパートはディズニーアニメの常連アラン・メンケンに比べると、もう少しクラシカルです。ヒロインとヒーローのデュエットや悪役ラスプーチン＆取り巻きの曲なんかいかにもお約束ですが、なかなかよろしい。主題歌的な扱いになる"AT THE BIGINNING"はリチャード・マークス＆ダナ・ルイス、プロデュースがトレヴァー・ホーン。
　ニューマンのスコアがまたミュージカルパートを上回る出来。そつなくミュージカルパートを取り入れたプロローグも見事ですが、悪夢のシーンやそれに続くサスペンスシーンの描写は素晴らしい。この辺りのパワフルさは未公開の"THE PHANTOM"以上。当然ながら穏やかなスコアや美しいスコアも文句なし。ディヴィッド・ニューマンにとっても命運を賭けた作品かもしれません。
　メンケンの担当作とは少し違う出来上がりですが、ディズニーファンにもお薦めできますし、さすがに２０世紀フォックスが本腰を入れただけあってとってもゴージャスなサントラです。

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