| （パーティの前半１時間はファンの歓談。最初に神奈川フィルの代表の方が、コンサートにこぎつけるまでの苦労話をされた。はっきり言って涙なしには聞けない。この場を借りて神奈川フィルには感謝の言葉を述べておきたい。ありがとうございました。あなた方は色々な意味で最高のオケです。 ＪＧがビルに到着したと聞いて、水を打ったように静まり返る会場。はっきり言って緊張しまくっている参加者たち。誰かが入ってきてドアが開く度に緊張が高まり、失笑が漏れる） | |
| 賀来： | さあ、ミスター・ジェリーゴールドスミスさんです！ |
| （ＪＧ入場。盛大な拍手。バックは石橋氏のピアノで『ルディ』のメインテーマ） | |
| 賀来： | それではまずミスター・ゴールドスミスからご挨拶をお願いします。 |
| ＪＧ： | （日本語で）オハヨウ。 今日は本当に朝早くからお集まりくださって、ありがとうございます。何か私に言って欲しいことはありますか？ オーケストラが今日はいないので、音楽は演奏できませんけれど。もっと聴きたい方は東京公演にいらしてください。皆さん本当に親切な方ばかりで、大変嬉しく思います。もしご質問のある方がいらっしゃいましたら、何でもお訊きください。答えられるものであればお答えしたいと思います。 |
| 賀来： | はい、実はミスター・ゴールドスミス、こちらに質問がこんなに来ております。 |
| ＪＧ： | （質問状の束を見て）OH! CHANGE MY MIND. |
| （会場爆笑） | |
| ＪＧ： | 皆さん、私の英語をよくわかっていらっしゃるみたいだ。通訳はいらないな。 |
| 賀来： | あのー、もちろん今回は、もちろん後でお渡ししますけれども、今日この中から代表的な質問を幾つか紹介させていただいて、質問に答えていただければと思います。はい。ではあの、さっそくミスター・ゴールドスミスがのって下さってますので、この中から代表的な質問を幾つかさせていただきます。ではよろしいでしょうか？ 最初の質問ですけれども、「ミスター・ゴールドスミスさんへ。実際に日本にやってきて、これまで日本に対してもっておられた印象とどう違いましたか？ または変わりませんでしたか？ いかがでしたでしょうか？」という質問です。 |
| ＪＧ： | 今まで日本に来た事がなかったから、それまで日本の印象というものはなかったが、今回来日して、皆さんに本当に優しくしていただいて、大変楽しい時間を過ごしてます。 |
| 賀来： | はい。次の質問。ちょっとプライベートな質問かもしれませんが、「今回のコンサートには奥様もご同行されていらっしゃるのでしょうか？」という質問です。 |
| ＪＧ： | 明日の４時に彼女は到着するよ。彼女も楽しみにしているし、私も彼女が着くのが楽しみだ。 |
| 賀来： | はい。あの、次にコンサートの質問が来ています。「ゴールドスミスさんの表現豊かなパフォーマンスに酔いしれました。コンサート後半の『ロシアハウス』『フォーエバーヤング』では指揮棒を持たずに指揮されてましたけれど、これはお気に入りの作品、もしくはロマンティックな感じを出すためにそうされたのでしょうか？」と言う質問です。 |
| ＪＧ： | とても注意深く見ていた質問だね。非常に優しい曲なので、指揮棒でやるよりも指で指揮した方が気持ちよくできるからだよ。 |
| （３歳くらいの女の子が舞台前によろめき出てくる） | |
| ＪＧ： | （にこやかに）退屈してるみたいだね。無理もないよ。 |
| 賀来： | はい。では、次の質問です。「私は１４歳の頃からのジェリーさんのファンです。妻と初めて観た映画が『グレムリン２』でした。（場内笑）結婚披露宴の入場曲は『ポルターガイスト』でした。（場内爆笑）この『ポルターガイスト』でのテーマ曲《キャロルアンのテーマ》が生まれるまでのエピソードを教えて下さいますでしょうか？」という質問です。 |
| ＪＧ： | よくどういう風に曲を思いついたのかという質問をされるけれど、特にこういう風にと言うのはなくて、その時に自然に頭にできた曲を書いているんだ。アリゾナでコンサートをやった時にアメリカン・エアラインに勤めていたファンが自分たちの結婚式の時に『スタートレック』の音楽を使ったという話は聞いたが、『ポルターガイスト』を結婚式に使うというのは非常に変わったご趣味の方ではないかな。どんな感じだったのかな？ |
| 賀来： | この質問された方いらっしゃいますでしょうか？ |
| （夫婦が舞台前に現れる。すかざず石橋氏が《キャロルアンのテーマ》をピアノで演奏。夫婦そろってＪＧと握手） | |
| 賀来： | はい。ありがとうございました。次の質問があります。「ミスター・ゴールドスミスにスランプはあるのでしょうか？ もし、あるとしたらどのようにして脱出されるのでしょうか？」 |
| （大胆な質問に場内どよめく） | |
| ＪＧ： | 人生ですから山あり谷ありで、ずっと良いと言うことはないよ。いつも練習していないとね。それが人の一生というものだよ。 |
| 賀来： | はい。わかりました。次の質問です。「ミスター・ゴールドスミスはオフの時、つまり、お暇な時はどのような過ごし方をされているのでしょうか？」という質問です。 |
| ＪＧ： | 休み時間はほとんどないよ。妻から勧められてゴルフを始めたよ。カウンターポイントが難しいよ。ゴルフは難しいね。 |
| 賀来： | はい。次の質問です。「インタビュー記事で、ミスター・ゴールドスミスはウェイトリフティングをされていると読んだんですけれど、その時にご自身で作られた曲をＢＧＭにかけたりしているんでしょうか？」 |
| ＪＧ： | ＣＮＮを見ながらやるよ。『アイ・ラブ・ルーシー』の再放送もね。 |
| 賀来： | ありがとうございます。少し強いファンの質問ですけれども、「最近の曲はほとんどアレクサンダー・カレッジさんがオーケストレイションをされてますけれども、アーサー・モートンさんはお元気ですか？」という質問です。 |
| ＪＧ： | 心臓発作があったので、あまり体調が良くないんだ。 |
| 賀来： | ちなみにアーサー・モートンさんは１９０８年生まれの、相当な高齢でございますけれどもミスター・ゴールドスミスは６０年代からつきあわれております。 |
| ＪＧ： | もう９０代だからね。 |
| 賀来： | 本当にもうご健康を皆さんでお祈りいたしましょう。では、一旦最後の質問にしましょう。「次はいつ頃来日してくれますか？」 |
| ＪＧ： | 招待して下さればいつでも来るよ。 |
| 賀来： | もう一つすいません。忘れてました。もうワンクエスチョンあります。「ミスター・ゴールドスミスはとてもヘアスタイルとかお洒落で、腕にはブレスレットもつけられて大変お洒落だと思うんですけれども、そう言うお洒落というのは奥様からアドヴァイスがあったりするんでしょうか？」 |
| ＪＧ： | YES. （日本語で）ハイ。 |
| （場内爆笑と拍手） | |
| 賀来： | はい、大変活発なご質問ありがとうございました。ちゃんと残りの皆さんのご質問はミスター・ゴールドスミスにちゃんと渡しますので、空閑さんに通訳していただいて、回答がもし、どのタイミングでくるかわかりませんが、自ら皆さんにご紹介できればと思います。もしかしたら、次の、来週の時に冊子が配られるかもしれません。ありがとうございました。 続きまして、ミスター・ゴールドスミスにですね、お願いしたいんですけれど、今日、この会場にはミスターのとても大ファンの方がいらっしゃっております、その方のためにプレゼントの抽選会をできれば催したいと思うんですけれども、よろしければまた抽選くじをイベントの時のように引いてもらえますでしょうか？ |
| ＪＧ： | SURE. |
| Ｔシャツ５枚を女性のみ。ＪＧ本人がまだＴシャツをもらっていないので、まだかとせっつく。当選者は好きな作品を言う事になる。 | |
| ・『スタートレック』（クラリネットで演奏したとか） | |
| ・『カプリコン１』（ＪＧ：女性にしては変わってるね） | |
| ・『グレムリン』（小さな子供を腕に抱いて、子供が「ハロー」ＪＧにこやか） | |
| ・『スタートレック』＆『ムーラン』（来年４月に結婚。ＪＧ：披露宴で何の曲を使うか教えてください） | |
| ・『ブルーマックス』（場内どよめく） | |
| 男性にはサイン色紙という話になるが、ＪＧが「女性に当たらないならサインしないよ。もうすぐ２１世紀だっていうのに」そこで女性２人、男性３人という事になる。今回のサインは名前と日付入り。 | |
| ・（仙台からきた女性） | |
| ・『シャドー』（英語が上手かったので、空閑さんを指して、ＪＧ「この女性を通訳に使うから、きみはいいよ」） | |
| ・『オーメン』 | |
| ・（感激して震えていると聞き、ＪＧ笑う。当選者、名前をアルファベットで伝えるのに緊張してとちる） | |
| ＪＧ： | （ふと思い出したのか）インターネットの掲示板でタワーレコードでのイベントについて投稿した人はここにいるかな？ 私の秘書がそれを見つけて私に知らせてくれたんだ。 |
| （GOLDSMITH FILM MUSIC SOCIETY日本代表の長谷川氏が手を挙げる） | |
| ・『ブルーマックス』『猿の惑星』『スタートレック』『ポルターガイスト』『ムーラン』『L.A.コンフィデンシャル』（当たった人が窓際の鞄に走ったのを見て、ＪＧ「動転して窓から飛び降りるのか？」写真を取りに戻って、それにサインしてもらおうとしたようだ。好きな作品のところで、最初の４つを聞いて、ＪＧ「古い作品ばかりじゃないか」慌てて後のふたつを言うと。ＪＧ「それならいいよ」） | |
| ・（色紙が余ったので女性をもうひとり。タイからの女性で、旦那がファン。旦那が『ロシアハウス』のドイツ盤ＬＰを差し出してサインをもらう） | |
| プレゼントタイムになる | |
| ＪＧ： | ファンの方がすでにプレゼントなのに、これ以上もらえるなんて。 |
| ・GOLDSMITH FILM MUSIC SOCIETYからのプレゼント（日本の竹笛） すかさずギリシャ盤『氷の微笑』ＬＰを出してサインをもらう代表・長谷川氏 | |
| ＪＧ： | 見た事もないな。私のところには全然ロイヤリティが入ってこないよ。 |
| ・ファン代表からのプレゼント（一番"No.ONE"と書かれたハッピと扇子） | |
| ＪＧ： | 着物かい？ 欲しかったんだ。ホテルで借りようかと思ったんだけど。この後、ホノルルに行くんだけど、その時着ても大丈夫かな。日本人が大勢いるから。ゴルフの時も着るよ。本当にありがとう。ご親切に感謝するよ。 |
| ・２月１０日に７０歳の誕生日。３ヶ月早い誕生日ケーキ | |
| ＪＧ： | 別に年を取るのを急いでいないので、そんなに早くお祝いしていただかなくても。 |
| （石橋氏のピアノに合わせてハッピーバースデイを合唱） | |
| ＪＧ： | ２５歳であれば５０年間という経験はできないから、自分の年齢をしっかりと受け止めたいと思う。多くの方が自分がもう来年７０歳になるというのを信じられないと言ってくれるよ。本当にありがとう。 |
| ・神奈川フィルからのプレゼント（花束とケースに入った舞踊歌舞伎人形と奥さんへのプレゼント） | |
| ＪＧ： | 妻のキャロルが来るので花を買っておかないといけないと思っていたのでこれで大丈夫だ。オーケストラそのものが私にとっては素晴らしいギフトだったのに、その上こんなにいただいてありがとう。 |
| ファン３０名ずつと記念撮影。ＪＧが神奈川フィルの関係者とも撮りたいと言い、計４回。家族写真のようだ。（一番下の息子さんが大学に合格したと言う連絡が入ったらしい） | |
| （石橋氏のピアノ『ロシアハウス』にあわせてＪＧ退場） |